地下書庫巡礼記

どこかに眠る、懐かしの物語を探して

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2021-05-03から1日間の記事一覧

高村薫『李歐』の感想|魂なき肉体と実像なき精神、その出会い

暖かくなってきましたね。春といえば桜、桜といえば『李歐』と連想して、おもむろに本棚から取り出して再読していました。 あらすじ上はロマンティックなノワール小説なのですが、その背景で、主役二人の造形や結びつきが象徴する概念のようなものが見えるよ…